コンプ・フォー
Comp IV基本解説 | 本体の種類 |
Milton Bradley
マテル社の『フットボール』がヒットしたとはいえ、1977年は電子ゲーム機にとってまだ最初期で、把握しているかぎりでは全世界で同年内にリリースされた機種は1ケタの範囲にとどまる。そのうちの3機種はマテル社のアクションタイプの製品だったが、そこへ『コンプ・フォー』という思考型の電子ゲーム機で参入してきたのが、『人生ゲーム』や『バトルシップ(日本名:レーダー作戦ゲーム)』などのボードゲームで有名なミルトン・ブラッドリー社であった。
『コンプ・フォー』は、コンピュータが記憶した3~5ケタの数字を当てることに挑むゲーム機。プレイヤーが数字を推測してキーを入力していくと、正しい数字が何個あるかと、ケタの位置も正しい数字が何個あるかが画面に表示される。それをもとに推理と入力を繰り返し、なるべく少ない入力回数で正解を目指す、というのがゲームの内容だ。ちなみに、このゲームの起源となっているのは、紙と鉛筆を使う『ブルズ&カウズ』という数字当てゲーム。1970年代にそれがコンピュータ上で遊べるようになり、そのプログラムを参考にして『コンプ・フォー』が開発された。
ミルトン・ブラッドリー社は『コンプ・フォー』を1977年にリリースすると、1978年には電子ゲーム機『サイモン』、1979年には世界初のカートリッジ交換式携帯ゲーム機『マイクロビジョン』といったように、携帯ゲーム機の黎明期を代表する機種を続けざまに発売していく。
なお、日本において『コンプ・フォー』は、『ピタリゴラス』という名前で1978年にタカラから発売された。
本体の側面にある電源を入れたのち「R」のキーを押すと、コンピュータが数字を記憶する。
「R」のライトが点灯したら、コンピュータが数字の記憶を完了した合図。プレイヤーは、予想した3~5ケタの数字を入力していき、最後に「E」のキーを押す。なお、各ケタで同じ数字が重複することはない。
画面左側の「NUMBER」の欄は、直前の入力において正解の数字が何個あるかを示す。それに対して右側の「SEQUENCE」の欄は、位置も合っている数字が何個あるかを示す。
見事正解すると、9個のライトが点滅して称えてくれる。
取扱説明書(左)とは別に、数字を推理するときに書き込めるシート(右)が付属している。