スピーク&スペル(日本版)

Speak&Spell(Japanese Version)
  • 【発売元】
    テキサス・インスツルメンツ・アジア・リミテッド
    Texas Instruments Asia Limited
  • 【発売日】
    輸入版:1978年12月
    日本オリジナルモデル:1979年9月
  • 【価格】
    輸入版:14,800円
    日本オリジナルモデル:19,800円
  • 【カートリッジ】
    6種類
  • ※左の写真は1979年発売の日本オリジナルモデル

 しゃべる電子学習玩具として米国内で人気を集めた『スピーク&スペル』は、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアといったヨーロッパ諸国などでもリリースされた。

 日本においては、東京に本社を置いていたテキサス・インスツルメンツ・アジア・リミテッド社が、米国版の初期モデルに日本語マニュアルを付属した“輸入版”と言えるものを最初に発売。この商品については、1979年発売の複数の月刊誌に「昨年(1978年)12月から東京・日本橋の丸善などで売られていた」と販売開始時期が記述されている。

 つづいて登場したのが、パッケージだけでなく本体もリニューアルされた日本国内向けのバージョン。この日本オリジナルモデルは、イヤホン端子が本体前面に付いていたり、2種類のカラーバリエーションが存在したりと、他国版の『スピーク&スペル』にはない特徴を持つ。さらに収録単語の内容も、文部省学習指導要領に準拠した中学校基本英単語(パッケージでの表記は246語、説明書のリストでは236語)に一新。別売りのモジュールに収録された単語を加えると、中学必修単語のほとんどを学べるようになっていた。やがて文具メーカーのぺんてる社も、日本オリジナルモデルの販売を手掛けるようになる。

 ちなみに、ヨーロッパ各国用の『スピーク&スペル』がそれぞれの母国語(イギリス版ではブリティッシュ・イングリッシュ)を発音・表示するように調整されていたのに対して、日本版は英語をそのまま使用。それゆえ、同じ『スピーク&スペル』ではあるものの、米国およびヨーロッパ諸国では「幼児向けの母国語学習機」、日本では「中学生以上向けの英語学習機」と商品の性格が異なる。

輸入版のパッケージは米国版の初期モデルの流用で、目立つように日本語のシールが貼られている。

輸入版のパンフレットには、『スピーク&スペル』以外に『スペリングB』『リトルプロフェッサー』『データマン』の情報も載っており、取扱店として丸善の名前が記載されていた。

日本オリジナルモデルの最大の特徴とも言える、本体前面のイヤホンジャック。米国版の初期モデルにはイヤホン端子がなく、それ以降の米国版では本体の右側面に端子が用意されている。

表示部分やスピーカーは、日本オリジナルモデルと米国版にとくに違いはない。

結構な値段の商品であるだけに、保証書もしっかり付属。元号は、もちろん昭和。

1989年に米国でリリースされた上位機種『スーパースピーク&スペル』も、日本語マニュアルを付けた形でキャノントレーディング社から販売されている。

【CGWM TRIVIA】
青山通り沿いにショールームがあった

 テキサス・インスツルメンツ・アジア・リミテッド社の当時の所在地は、港区北青山の青山通り沿いにあるオフィスビル。1980年7月1日、そのビルの1Fに、製品の直販店を兼ねたショールーム「TIエレクトロニック・ショップ」がオープンした。このショップは、全米の12ヵ所に展開していた同社店舗のアジアにおける第一号店となるもの。店内には、ICチップ1個から『スピーク&スペル』などの電子学習機器、さらにはパソコンまで、TI社の製品が豊富に並べられていた。

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