Parker Brothers
1978年に発売されて人気を集めた『マーリン』の第2弾。11個のLEDを使用している点は変わらないが、収録ゲームの数が6種類から9種類に増え、それぞれの内容も以下のように一新された。各ゲームでは、連続で成功した回数や、何回目の挑戦で成功したかを確認することが可能。また、ゲームによっては2人で対戦できるモードも用意されている。
(1) スリー・シェルズ(Three Shells)……最初に4、5、6のLEDが点灯し、そのうちのひとつが点滅を続けている。ゲームを開始すると、点滅が止まって3つのLEDが位置をシャッフルしはじめるので、シャッフルが止まったら、どのLEDが先ほど点滅していたものなのかを当てる。元ネタは、カップを使ったシェルゲームと呼ばれる遊び。
(2) ハイ/ロー(Hi/Lo)……0~99の中からコンピュータが設定した数字を当てる。入力した数字が正解よりも大きければ下向きの矢印、小さければ上向きの矢印の形にLEDがアニメーションする。
(3) マッチ・イット(Match It)……いわゆる神経衰弱。1~9のボタンの中から、押したときのデモパターン(LEDの動きと音で表現)が同じペアを探す。スキルレベル2を選ぶと、1~9のボタンが点灯版と点滅版の2セット用意され、その中から8組のペアを探すことになり難易度アップ。
(4) ヒット・オア・ミス(Hit or Miss)……T字型(4マス使用)、V字型(3マス使用)、I字型(2マス使用)の宇宙船が毎回異なる向きで11マスのどこかに隠れているので、そのパーツすべての位置のボタンを押す。宇宙船の数は、スキルレベル1だと1機、スキルレベル2だと3機連続で出現。
(5) ペア・オフ(Pair Off)……コンピュータと互いに1~10の中から数字を選び合う。選んだ数字が大きかったほうが、そのときの数字の合計を得点として獲得。これを10回繰り返し(自分が選んだことのある数字は再度選べない)、最終的な合計得点の多いほうが勝者となる。
(6) テンポ(Tempo)……『マーリン』にあった「ミュージック・マシン」の強化版。ボタンを押してメロディを演奏でき、最大で47個の音符を再生することが可能。入力ミスを取り消す機能や、再生時に音の長さを変更する機能が追加されている。
(7) ミュージカル・ラダー(Musical Ladder)……最初はドの音が鳴って3×3の9マスのうちの何個かが点灯する。制限時間内にすべての点灯マスを押せば、次はレの音が鳴って何個かのマスが点灯。ふたたび制限時間内にすべてを押せば、今度はミの音が鳴って……というのを繰り返し、ドレミファソラシドのすべての音で点灯マスを全押しできればクリア。ミスした場合は、ひとつ手前の音に戻ってしまう。
(8) パターンズ(Patterns)……最初に3×3の9マスのLEDのうち何個かが点灯している。ゲームを開始すると、LEDの点灯パターンが次々と表示されていくので、初期状態と同じ点灯パターンになったときに「COMP TURN」のボタンを押せばクリア。スキルレベル3~4を選ぶと、正解の点灯パターンが回転した状態で表示されるようになり難易度アップ。
(9) ホット・ポテト(Hot Potato)……プレイ人数は2人以上。ゲームの基本的な流れは(2)の「ハイ/ロー」と同じだが、コンピュータの設定した数字を当てた人が負けとなる。たとえば、誰かが数字を入力したあとに上向きの矢印が表示されたら、次の人は前の人よりも大きな数字しか入力できなくなるため、ゲームが進むにつれて入力可能な数字の範囲は狭まっていく。「ホット・ポテト」というゲーム名は、音楽が止まったときにボールを持っている人が負けになる同名の米国の遊びが由来。
右が『マスターマーリン』、左が『マーリン』。『マスターマーリン』は『マーリン』の左右にウイングが付いたような形状だ。
『マーリン』で視認しづらかったボタンの番号が見やすく改良されている。
『マーリン』の「HIT ME」ボタンが「SCORE」ボタンに変更された。このボタンを押すと、連続で成功した回数や、何回目の挑戦で成功したかを確認できる。
連続で成功した回数などは、LEDを使って表示される。この写真の場合は、5個のLEDが点灯しているので5回。なお、回数が2ケタの場合は、点滅するLEDで十の位を示したあと、点灯したLEDで一の位を表示する。
「ハイ/ロー」などで使われる矢印のアニメーションの1コマ。対戦プレイのときは、一番上の0のボタンと一番下の10のボタンがそれぞれのプレイヤーを表し、この矢印を使ってどちらのプレイヤーのターンなのかを指示してくる。